上京ふれあいネット カミング

地域住民が自主的に取り組める新しいスタイルの防犯活動『パトロールランニング(=パトラン)』

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地域に住む人たちによる、地域の安全をつくる新しい防犯パトロールランニング。
通称『パトラン』は、街頭防犯ゼロを目指して活動する全国組織です。
パトランは、『まちの安全・地域のつながり・自身の健康』と一石三鳥の効果が期待できます。

現在、日本全国38都道府県で活動を展開されています。
15の公式パトランチームの内のひとつ、『パトラン京都』は2018年1月に結成され活躍されています。


▲2018年結成時

チーム代表の鳥本光照さんにお話を伺いました。

■パトラン京都とは

パトラン京都は、京都府で結成されているチームで約120名のメンバーがいます。
30~50代を中心に男性8割、女性2割の構成比です。

パトランでは、防犯の観点から子どもたちの帰宅時間、夜間のパトロールをすることが望ましいですが、パトラン京都は構成メンバーが会社員の方が多いこともあり、必然的に夜間パトロールや土日の活動が中心です。

最低月1回は各地域ごとで集まり、参加状況に応じて概ねランナー8名程度のチームを組み、ルートを決めて、30分程度パトロールランニングを行います。
コロナ禍の今は、集団でのパトロールランニングが難しい状況となり、最近では個々にルートを決めて、防犯ルートを網羅できるように報告し合っています。
ご家族でゴミ拾いをして参加するなど、新たな地域の担い手づくりに繋がっています。

■パトラン京都 結成のきっかけ

前職でスポーツトレーナーをされていた鳥本さん。
職場のスポーツジムがあった丹波篠山で水害が起き、ボランティア活動に参加したそうです。その際、同年代の若手ボランティアが少なく、年齢層が高いことを知りました。自らスポーツジムの仲間に声をかけ、協力を仰いだ、という経験をされました。そのことがきっかけとなり、何か自分もボランティアをはじめよう!と奮起され、ボランティアについてリサーチを行いました。
ちょうど同じタイミングで、近隣地域で『パトラン』のチームを立ち上げる方がおられ、鳥本さんも京都で立ち上げることに至ったそうです。

■パトラン京都の特徴

京都の特徴のひとつは、通常「ラン」が多い中、「ウォーク」の方も多数いるということです。
活動日には、ランチーム、ウォークチームに分かれ、例えばランチームは街灯のチェックや防犯面、ウォークチームはゴミ拾いなど役割分担を行い取り組まれています。

また、もし夜間に、街灯がついていない箇所があれば報告を行います。
京都市では、『みっけ隊』というスマートフォンの便利なアプリがあり、街灯がつかない、柵が壊れているなど、安心・安全を守るため道路や公園などの損傷個所を投稿し、その場ですぐに伝えることができるそうです。
・みっけ隊URL https://mikketai.city.kyoto.lg.jp/

■パトランの5か条

パトランで興味深かったのが、以下の5カ条に沿って活動を進めている点です。

1 安全/自らの身の安全を最優先する
2 厳守/交通ルールとモラルを厳守する
3 挨拶/すれ違う人の目を見て明るい声で挨拶する
4 観察/周囲をよく観察しまちの変化に気づく
5 継続/心にゆとり、健康な身体、仲間との支え合い

誰もが参加でき、組織が大きくなればなるほど、共通の想いとルールが大切なのですね。

■パトランを通じて気づいたこと

「私たちは夜間走ることが多いですが、ランニングをされている方は黒っぽいウエアを着ていることが多いです。明るめのものや反射板を身に着けるとより安全に走れます。
また、音楽を聴いておられるのか耳にイヤホンをつけている方も多いです。
「こんばんは~」とあいさつをしてもなかなかお返事がないこともしばしば。
夜道が怖いから音楽を聴いているのかもしれませんが、安全のために周りの音や声が聞こえる環境を心がけていただいた方が安全です。」

と鳥本さん。

また京都ならではの特徴として感じるのは、自転車が多いこと、そして街灯が少ないように感じるということです。様々な地域を走り、継続されているから感じる視点です

■区民へのメッセージ

コロナ禍においては、大きなマラソン大会なども減っており、個人で参加してくださる方が増えました。ボランティアをしたい、役に立ちたいという思いでネット検索をしてくださる方が増えているようです。
『パトラン』はいつでもだれでも始めることが出来ます。
いつでもご連絡お待ちしております。
・パトラン京都Facebook https://www.facebook.com/patrunkyoto/

ここ10年間で犯罪認知件数は約3分の1に減っているというデータあります。
(参照 パトランHP http://patorun.com/about/vision

ですが、個人が日常の中で感じる「体感治安」は低下しているとのこと。
つまり、犯罪が減っても安心に暮らせる社会ではないと感じているということです。

変化する社会で地域の安全をどのように守っていくか。
難しいことですが、鳥本さんの熱意と、パトランを楽しんで取り組んでおられる姿に感銘を受けました。


▲大阪マラソンのチャリティランナーとして完走

大阪マラソンのチャリティランナーとして走るなど、広報活動につながる取組もされています。

参加者の広がり、今後の可能性を感じる取材となりました。

レポーター

岡元麻有

上京MOW!のオンラインミーティングがきっかけで、パトランのことを知りました。
本来私がパトランにご一緒させていただくべきですが、今回はお写真をたくさんお借りしました。春に参加させていただくことをここに明言します!

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