「カミングKIDS」なかよし3人組の
        上京区役所たんけん記

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「カミングKIDS」なかよし3人組の上京区役所たんけん記

京都は1200年を超える歴史のなかで、豊かな自然と共存し、それらを活かした伝統文化を育んできました。世界的に知られる京都議定書がこの地で誕生したのも、森林や河川を大切にする人々の心があったからこそでしょう。
その後、平成21年に京都市は環境モデル都市に選ばれ、翌平成22年に「はばたけ未来へ!京プラン」が策定されました。この計画は『京都のみんなが持っている創造力をさらに高め、「市民力」と「地域力」を合わせて協働し「環境に優しいまち」を作ろう』というものです。
なかでも上京区はものづくりに秀でたところで、平安時代から培われた伝統と文化を守りつつ、常に新進気鋭の精神を有する素晴らしい気風があります。
もちろん環境への取組もそのひとつ。昔を忘れず慈しみ、今は新しい事に挑戦し、未来を切り拓く「伝統と文化の薫るまち」。そんな上京区では、具体的にどんな事が行われているのでしょうか?
平成27年に新しく生まれ変わった区役所を小学3年生なかよし3人組が見学する様子をレポートにまとめます。

きっかけはソーラーパネル

区役所にはソーラーパネルがあるらしい。
奥田ももこちゃん、柴田さくらちゃん、高橋ういちゃんの小学3年生3人組は、太陽光発電の勉強のため取材に出かけました。
聞きたい事を、みんなで前もっていくつも考えました。チーム名も「なかよし3人組」に。そして当日も区役所1階のロビーで大詰めの打合せ。3人のうち誰がどの質問をするかなどを決めました。これで下準備はバッチリです。

太陽光発電だけじゃなかった!

なかよし3人組は地域力推進室の伴さんと藤井さんにご挨拶し、さっそく見学スタートです。

まずは屋上庭園に出てソーラーパネルの見学に。残念ながら庁舎屋根の上にあるため、見ることはできませんでしたが後程、模型で確認しました。庁舎内の電力は、この太陽光発電で一部を補っています。1階では太陽光発電での電力量などを表したモニターがあり、現在の電力量や月間の変動などをみる事ができます。
屋上はとても開放的で一面に植えられた植物も気になります。準絶滅危惧種であるフジバカマも育てられており、アサギマダラなど蝶の飛来もあるそうです。

区役所から京都タワーもみえる!

興味津々のなかよし3人組は最上階から順に各フロアを案内してもらいます。南の壁面は断熱性のガラス張りになっており、自然光が多く取り込まれていました。そして広い階段と吹き抜けは、エアコンなしでも空気が流れて自然換気ができています。4階の階段からは、遠くにある京都タワーが見えて、さらにわくわくします。


3階は保健センターです。この日は大人の方の検診で、職員さんの他に大勢の方がいました。区役所には様々な業務があり、区民のみんなが訪れているのです。3人組は赤ちゃん用のベッドを見つけて目を輝かせます。保健センターでは乳幼児健診も行われています。赤ちゃんと一緒に訪れる方が多いからです。もしかしたら3人組も将来ママになり区役所へ来て、このベッドで赤ちゃんを寝かすかもしれませんね。

次の2階はご案内してくださった伴さんや藤井さんがおられる地域力推進室(総務・防災担当)や福祉事務所があります。そういえば先ほど3階の保健センターと少し受ける印象が違います。そう、案内看板は全て黄色。こうしてフロアごとに色分けされていることにも気付きます。(4階:青、3階:紫、2階:黄色、1階:緑)

伝統と環境に配慮した総合庁舎

1階まで降りてきました。全体図を見ながら環境と伝統に配慮されていることを学びます。京都の木材が積極的に活用されていて、柱には西陣織を用いたデザインがあり、エレベーターの扉は漆塗りで堀川の四季を描いた蒔絵。明るく上質な空間で、優しく丁寧な説明を受け、なかよし3人組も穏やかな気持ちになっていました。屋上庭園で説明を受けた太陽光発電の状況がモニターに映されていてそちらも確認しました。

質問タイム

一通り説明してもらった後は、質問タイムをとっていただきました。雨の日は太陽光発電はどうなるのですか?夏と冬、どちらの方が電力がたくさんありますか?区役所は誰でも来ていいのですか?ドキドキしながら質問しました。
  雨の日の太陽光発電は太陽の力が弱くなるため発電量は少なくなるけれど、夏場と冬場の電力量はそれほどかわらないそうです。夏の方が日が長いので夏の方が多いと予想をしていた3人はびっくり。
そして、区役所は区民皆様のためのものなので、誰でも来てもよいという嬉しいお言葉。実はお手洗いを借りに来たことがあり、勝手に入って怒られてしまうのではないかとドキドキしていたので、とても安心しました。そういえば、1階にバスの時刻表やイスもおいてありました。改めて皆さんが快適に過ごせるよう配慮されていることを実感しました。

3人組の壁新聞

こうして環境について勉強ができた3人組は、何かお礼が出来れば…と今日の見学中の出来事や、質問の答えを壁新聞にまとめました。

この日のために、「2時に区役所に行くためには何時に待ち合わせたらいいか」、「見せてもらったあとどうしたら喜んでくださるかな」など自分たちで必要なものを考え、水筒、メモ、色鉛筆などを準備しました。
普段めったに入ることの無い会議室をお借りし、手を真っ黒にしながら鉛筆で下書きをする姿が印象的でした。
区役所の方はお仕事に戻っていただき描いていたのですが、その間、「おトイレの水をみてくる!」と言って、伴さんに「区役所のお手洗いのお水は雨水をろ過して使っているのでみんなのお家より少しだけ黄色いんですよ」と教えていただいたことが気になっており、見に行ったりしました。少し緊張からとけた姿が小学3年生らしく、ほほえましかったです。

「上京区役所さん、ありがとうございました!」

レポーター

本中瑞穂

エコに興味があって3人組に同行し、上京区役所の素晴らしさに圧倒されました。環境と地域文化が見事に発信されています。さすがはCASBEE(キャスビー)京都で5つ星! (CASBEE京都:京都市建築環境総合性能評価システム。発電・省エネルギー・地球温暖化防止などの環境保全を目指し、景観や室内の快適性にも気をつかったうえで、さらに京都の伝統文化を表現している)

私の本業はゲームの企画・シナリオ・キャラクターの制作ですが、それ等のスキルを活かして社会貢献すべくエコキャラプロジェクトを主催中です。ぜひぜひFacebookに遊びに来てください。
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