上京ふれあいネット カミング

認知症と上京区で伴に暮らす『RUN(ラン)伴(とも)京都』

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■ RUN伴って なあに??? ■

京都にはさまざまなランのイベントがあります。全国高等学校駅伝競走大会や皇后盃全国都道府県対抗女子駅伝競走大会、大文字駅伝、京都マラソンや丹後100kmウルトラマラソン、古くは京都シティハーフマラソンなどもありました。そういった意味で、京都は“走る”そして“応援する”という事が根付いている、ランの歴史がある場所といえるでしょう。

RUN伴は、今まで認知症の人と接点がなかった地域住民と、認知症の人や家族、医療福祉関係者が一緒にタスキをつなぎ、日本全国を縦断するイベントです。認知症の人と出会うきっかけがなかったがために、認知症の人へのマイナスイメージを持ってしまいがちな地域の人々も、喜びや達成感を共有することを通じて、認知症の人も地域で伴に暮らす大切な隣人であることを実感できます。RUN伴は、そんなあらゆる人々の出会いの場をデザインし、顔の見えるつながりを各地で生んでいます。〔RUN伴ホームページより〕

その京都で、『RUN伴(ランとも)京都』というイベントが開催されました。
6月29日に北海道をスタートし、11月10日に熊本でゴールする、日本全国を巡る長いタスキリレーになります。10月には京都府内各地でタスキ渡しが行われ、ここ京都市では10月20日に行なわれました。


RUN伴京都2019

■ 開催までの道のり ■

大会当日までにさまざまな準備やミーティング、説明会が京都各地で行われ、たくさんの人たちによりイベントが作り上げられていきました。上京区エリア代表である高齢者福祉施設・小川の中島施設長とも打ち合わせをさせていただき、ともに走らせていただく方とも練習走をさせていただけました。
また、さまざまな媒体でRUN伴について広報されていきました。
本当にたくさんの支えがあって開催されているイベントなんだな、と感心いたしました。


事前打ち合わせの様子(左:中島施設長 右:レポーター)

RUN伴京都・上京区エリア ルートマップ

■ RUN伴 いよいよスタート! ■

こうして、RUN伴の開催当日を迎えました。天気は曇り、気温20度前後と絶好のラン日和になりました。
上京区エリアは、京都府の健康福祉部松村淳子部長が最初のランナーとなり、午前9時に京都府庁をスタート。その後、上京区の各所を巡るように、タスキが繋がれていきました。途中、上京ふれあいまつりのオープニングセレモニーとして、RUN伴スタートイベントが行われ、林建志上京区長を先頭に素晴らしい走りで飛び出して行かれました。


スタート地点の京都府庁

林区長もランナーです!

RUN伴のランナーはさまざま。認知症の当事者やそのご家族、施設関係者や企業、認知症を取り巻く様々なみなさんが笑顔いっぱいでタスキリレー。走ったり、歩いたり、車椅子で移動したり、いろんな方法で、自分たちの住む上京地域を前に前に進んで行かれていました。沿道にもオレンジのアイテムを持った方々がたくさんおられ、「頑張って~!」と元気を与えてくれる声援を送っていました。


オレンジ色の旗を持ってエールを送ります!

認知症の有無や年齢、職業に関わらず、様々な方が走ります。

笑顔でタスキをつなぎます。

車椅子で一緒にゴールしました!

上京区のすべての区間をタスキが繋ぎ切られ、いよいよ最終ランナーとして走らせていただく時になりました。北野商店街を走り出し、RUN伴京都市全エリアのタスキが集められる地点である新京極六角公園、ろっくんプラザがゴールとなります。上京区エリアの全ランナーが頑張ってタスキをつないでくれたおかげで、予定よりも20分も早くタスキを受け取らせていただけたので、 ゆったり全力で楽しみながら走らせていただくことができました。
ゴールは、認知症の当事者である喜劇俳優・芦屋小雁さん、門川大作京都市長、京都市全エリアの最終ランナーと共に、ゴールさせていただけました。


ゴール地点まで楽走です

感動のゴール!

■ 認知症と地域の関わりについて ■

平成29年版厚生労働白書によると、認知症というのは、65歳以上で約15%の有病率、つまり7人に1人。85歳で約50%、95歳以上では約90%、全体で462万人になるそうです。また、その前段階の軽度の患者が400万人といわれています。
このような状況において、誰しもが当事者、もしくは当事者家族になり得るといえるでしょう。また、地域としても早急に対応していくべき課題であることは明白であるでしょう。
認知症についての理解と啓蒙という点で、本当に素晴らしいイベントであるといえます。また、RUN伴のコンセプトである “認知症の人と一緒に、誰もが暮らしやすい地域を創る”というのにも大変感銘を受けました。たしかに、認知症の当事者やご家族が暮らしやすい地域というのは、子どもたちや障がいのある方、LGBTや人種・宗教などさまざまな人間が暮らしやすい地域になっていけるといえるでしょう。
また、RUN伴はそれだけにととまらず、その地域を共に巡り走る・歩くという点では、誰しもが参加しやすい啓発イベントです。


ランナーだけでなく、さまざまなサポーターやスタッフがささえてくれていました

■ RUN伴のこれから ■

今後の日本、京都、そして上京区において、避けては通れない“認知症”ということについて、みんなで一緒に楽しみながら向き合える1日になるイベントでした。
ですが、RUN伴の知名度はまだまだ高くなく、これからも継続的に啓蒙活動をしていく必要があるといえるでしょう。
社会のために、地域のために、一人一人がやれることを考え、やれることからやっていこう!そんなつながりを感じられる上京区になっていけば、と切に願います!!
来年はみなさんも一緒に“RUN伴”しませんか?


各中継地点では、さまざまなゴールがありました

レポーター

益川 恒平 〔写真:中央〕

小児用補装具専門・㈱ゆめ工房 代表取締役。わたしは普段、障がいのあるお子様に補装具(義手・義足、装具、車椅子)などを製作する日本でも大変珍しい工房をやらせていただいております。3児の父で、ステップファミリー、そして元シングルファーザーです。趣味は、ウルトラマラソン(フルマラソンより長い距離)です。
認知症や高齢者とは直接は関係のない仕事をしているのですが、自分が地域を走ることで、『誰もが暮らしやすい地域を創る』ということのお手伝いさせてもらえるのであれば、と参加させていただきました。
RUN伴ランナー、カミングレポーターなどさまざまなつながりに感謝です。
京都市上京区七本松通一条下る三軒町68番地
TEL/FAX 075-205-5372
https://yumekobo-kodomo.jimdofree.com/

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